2004年4月26日ii


不安定な一日だった。
けんじのお見舞いに行かないことが決定してから、
『薬飲むから後で電話するね』
そう言われて電話を切って、
電話を待ったけど何時間経っても鳴らなかった。
メールを送っても返事も来なくて、
6時間が経ってしびれを切らして電話したけど、やっぱり出なかった。
もう二度と、わたしの電話はあの着メロを鳴らさないような気がしたし、
けんじ専用のメールボックスにはもう増えないような気がした。
通話中の声が録音できるメモ機能は、ずっと常にけんじの声が入っていたのに、
たまたま今はりさの声が入っている。
もうけんじの声が聞けなくて、けんじのぶっきらぼうなメールが届かなくて、
そんな日々に耐えられるだろうか。
明日からどうやって生きて行ったらいいんだろう。
なんて、他人事だったら“何を大袈裟な”と思ってしまうようなことも、
現に真面目に考え込んでしまう。
会いたい、声が聞きたい、メールが欲しい。
欲がどんどん膨らんで、でもそれは叶わなくて、
フラストレーションに埋もれそうだ。

夕方になって、やっと電話が鳴った。
無意識だったけど、呆れるくらいの着歴があったらしい。
『もう嫌われたかと思った』
結局泣いたわたしに、
『その辺の奴らと一緒にすんなよ。嫌いになんてならねぇよ』
と言ってくれた。
『大丈夫だから』
と、何に対しての“大丈夫”だったのかすら謎だけど、
それでも彼の一言がわたしの気持ちを落ち着かせる。

でも。
でも、不安は消えない。
厭きられてしまったんじゃないか。
嫌われてしまったんじゃないか。
わたしの情緒不安を、重荷に感じてしまっているのではないか。
彼を手に入れられないどころか、彼を失うのではないか。
考えれば考えるほど不安は膨らんで、
不安が不安を生んで、また不安に。
どうしよう。








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