2004年2月23日


けんじくんが好きだ。
好きだ。

彼が来た。
今日のゴハンは、
鶏の甘辛煮とサラダ、かぼちゃの煮付け、ゴハン、味噌汁。
好きなひとのためにゴハンを作って、
好きなひとの帰りを待てるなんて、
なんて幸せなんだろう。
けんじくんが来て、
シャワーの後でゴハン。
なんかいつもより好きな気持ちが大きくて、
『お前ウザイ(笑)』
の一言をシカトして絡んでやった。
今日はまいこちゃんのことを考えない。
疑ってる素振りも見せない。
終わりが見えて来たからか、
悪いことを考えずにいたい。
幸せな気分を少しでも味わっていたい。
別にそう決めたわけではないけれど、自然とそうしていた。

けんじくんが髪のブリーチカラーを買って来たので、
食後は毛染め。
ボウズのけんじくんには薬液が多すぎるので、
便乗してわたしもやってもらった。
なんつーか、紛うことなきラヴラヴっぷりに、ひとりでにやけてた。

にやけてた理由は、わたしが幸せに感じるあの時間を、彼も同じ気持ちでいてくれたことだ。
きっとそう。口に出されなくても。
彼のことがわかる気がする。
知り合ってからの時間は短すぎるのに。
夕方の買い物で、ほうれん草の味噌汁を作ろうと思って、冷蔵庫に冷凍してあるほうれん草を思い出したんだけど、
あれはちんげん菜だったかも、と思い直して。
けんじくんはちんげん菜が苦手なので、結局ほうれん草を買った。
そうやって、ふっと彼の好みとかが浮かんでくることが、
彼がわたしの中に染み付いているようで、嬉しくなる。

わたしの分の薬液がやっぱり足らなくてどうやらマダラになっているようですが、気にしない。
大事なのは、お揃いだってこと。
わたしが買っておいた温泉の本をけんじくんが取る。
幸せで温泉のことなんて忘れてたので、彼が覚えていてくれたことが嬉しい。
土日に行くか、平日に行くかの相談から。
『日曜忙しいかもしれないからなぁ』
あぁ、まいこちゃんか。は自粛。
『でも平日休み取るのもなぁ・・・』
『じゃぁ温泉やめる?』
と思わず聞いたら、
『いや、行くよ』
で、結局来週の土日行くことにした。
楽しみ。
けんじくん独占。

帰り道の彼に電話。
『忘れないよ』
『ホントに?』
『忘れないために、温泉行くんだろ? 忘れないよ』
『良かった』
『絶対忘れない理由がある』
『なんですか?』
『俺の背中に入ってる刺青』
なるほど。
墨入れに付き合った甲斐があった。
『わたしはこれからどんなひとを好きになれるのかな』
『お前ならすぐ次の男出来るよ』
『けんじくんと似たひとを好きになるのかな、それとも全く逆のひとを選んじゃうのかな』
『俺に似た男なんて結構いるだろ』
『そうかな』
『それに、会社に入ったら嫌でも男寄ってくるって』
『そんじょそこらの男にモテたってどうでもいいんだけど』
『まぁ俺は世界にたったひとりだからな』
・・・。
『その自信はどっから来るのよ?(笑)』
『あのなぁ、ホントに自信がある男だったらカラダ鍛えたりとか、ダイエット薬飲んだりしないっての』
けんじくんは夏に向けて痩せる気だ。
『努力してるから、ちょっとずつ自分に自信が持てるんだよ』
けんじくんの言葉は素直に受け止められるから不思議。
わたしも努力しなきゃなぁ。
『あぁあ、もう3月だ。嫌だなぁ』
『嫌でも時間は流れるんだから』
『自分は吐いて捨てるほど女がいるからわたしなんていなくなったってどうってことないんでしょ?
わたしの気持ちなんてわかんないんだ』
『そんなことないよ』
『わたしほどの女はそういないよ?』
『そんなことねぇよ(笑)』
ばか。
帰宅したけんじくんは、いつもなら
『着いた。寝る』
で電話を切ってしまうのに、今日は切らなかった。
『寝る?』
とついわたしが聞いても、
『寝てもいいけど寝なくてもいい』
なんて。今日はなんだか幸せだ。
お互いの気持ちが一致。
嬉しい。
にゃぁ。
と、けんじくんちの猫。
『猫になりたいなぁ』
今回は、やや本気。
『なんで?』
『そうしたらニイガタに帰らなくて済むじゃん』
『野良か』
『で、けんじくんちに住み着く』
『うちはもう間に合ってるんで』
けんじくんちには外猫もいる。
『仲間になる』
『そりゃ無理でしょ、派閥あるらしいから』
『あぁー、猫社会も大変そうだもんね』
『犬も猫も大変なんだよ。それを考えると、人間に生まれてよかったなぁ、って思う』
人間に生まれてよかった。
けんじくんに会えてよかった。
『一生忘れないよ』
最後にもう一度そう言ってくれて、電話を切った。
幸せ。



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