2004年8月20日


けんじの話をしよう。
気持ちを整理しよう。

わたしは島田くんが好きで、大好きで、だから一緒にいる。
でもわたしはけんじのことも相変わらず好きで、この気持ちはもう、別格。
けんじに対する気持ちはこれから先もずっと変わらない。
これはきっとそう、大きな深い愛なんだと思う。
ナガノにいた頃、けんじの近くにいた頃も、わたしはけんじを愛してるって感じてた。
だけど今思えば、あの愛は(“愛”であったことは否定しない)小さく浅いものだったんじゃないか。
あの頃はあの頃で、わたしは自分の飽和容量いっぱいいっぱいで愛してたけど、
うん、離れてみて、わたしは成長できたのかも知れないね。
今の気持ちはまさにそう、けんじが昔、言ってくれた言葉通り。
男としてはもちろん好き。
でもそれ以上に、人間的にすごく好き。
いいところも悪いところも引っくるめて、全部全部大好き。
だから一生繋がっていたい。
たとえ恋人や夫婦になれなくても。

島田くんと付き合う前から、毎週のように二人で飲みに行っていたんだから、
けんじは薄々気付いていた。
だからわたしがはっきり言わなくとも、
わたしたちが付き合い始めたことをけんじはいつの間にか飲み込んでいたのだ。
最近の電話は、
『ダーと一緒だった??』
から始まる自虐的なもので、何分かに1回は
『お前今幸せなんだろ? ・・・すっげぇムカつく』
また何分かに1回は
『今から迎えに行くから、結婚しよう。やっぱり誰にも渡したくない』
なんてわたしを困らせるのだ。
『けんけんにだって彼女がいるんだから、これでやっとフェアじゃないの』
最近はまいこちゃんの存在が、島田くんとの付き合いを正当化させる。

『なんかフシギ。こんな風に、けんけんに別の男の話をする日が来るなんて思わなかったよ』
『俺は来ると思ってたけどね』
『でもこんなに普通に話せるなんて思わなかったな』
『俺は今ハラワタ煮えくり返ってるけどね(笑)』
とは言え、この状況で初めて、まいこちゃんとの付き合いを普通に話すけんじがいて。
けんじの気持ちだってわかるんだ。
相手が別のひとと、笑ったりキスしたり眠ったりしているんだと思うと。
どうしようもないくらい、つらいし悔しい。
『どっちから付き合おうって言ったの?』
『えー? けんけんは?』
『俺はー・・・俺だよ』
『ふーん・・・』
少なからずのショック。
『お前どーせまた猫被って引っかけたんだろ? 煙草なんて吸いません!みたいな』
けんけんと出会ったときのわたしは・・・正直相当猫被ってました。
『違いますぅ。っていうか猫被らなくてもあたい清純派だしね』
『・・・なんか電波悪ぃな』
『フザケンナ』
『お前は清純派のフリして本当は黒だもんな』
『けんけんの彼女は黒くない正真正銘の清純派でしょ?』
『まぁそうだけど・・・でも本当は黒い子の方が一緒にいて楽しいよ?』
そんなフォローいらない。
『俺らの関係って何なんだろうな』
『え、兄妹??』
『えー? 兄妹かよ』
『だぁってこんなにかわいい妹が出来るんだからいいでしょー??』
『まぁいいけど・・・』

8月18日 21:23 受信メール
あずみが幸せになるように祈ってる。
人生であずみに会えたこと・思い出、忘れないから。
今でもあずみのことが大好きだよ。
いつかまたあずみに会える日を楽しみにしてる。
必ず幸せになれるよ、俺が愛した女だからな。
何だかんだ言ってもあずみには世話になった。ありがとう。
俺のこと好きになってくれてありがとう。
無理しないように。
バイバイ。

バイバイは翌朝取り消しに。



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